根管治療で使う「次亜塩素酸ナトリウム」と「EDTA」とは?歯の神経を残す・守るために欠かせない洗浄液をわかりやすく解説
歯の神経の治療(根管治療)では、「細菌をどれだけ取り除けるか」が治療成功の大きなポイントです。
「器具で削るだけではダメなの?」
「薬で洗う必要があるの?」
そんな疑問を持つ方も多いでしょう。
実は、根管(歯の根の中)は非常に細く複雑な形をしているため、器具だけでは細菌を完全に取り除くことはできません。
そのため、当院では次亜塩素酸ナトリウムとEDTAという2種類の洗浄液を適切に使い分けながら、できる限り細菌を減らす治療を行っています。
根管治療とは?
根管治療とは、虫歯が神経まで進行したり、神経が感染してしまった歯を残すための治療です。
神経や細菌を取り除き、歯の内部をきれいに消毒してから薬を詰めることで、歯を抜かずに残せる可能性が高まります。
しかし、根管の中には目では見えないほど細い枝分かれがあり、非常に複雑な構造をしています。
そのため、「しっかり洗浄すること」が成功率を左右します。
次亜塩素酸ナトリウムとは?
次亜塩素酸ナトリウムは、根管治療で世界中の歯科医院が使用している代表的な洗浄液です。
主な役割
- 強い殺菌作用
- 細菌を減らす
- 神経の残りや感染した組織を溶かす
- バイオフィルム(細菌の膜)を壊す
簡単にいうと、
「細菌を殺し、汚れを溶かして洗い流す薬」
です。
器具では届かない細かな部分まで洗浄できるため、根管治療には欠かせません。
EDTAとは?
EDTAは、次亜塩素酸ナトリウムとは役割がまったく違います。
歯の中を器具で削ると、表面には「スメア層」と呼ばれる細かい削りカスが付着します。
このスメア層が残っていると、
- 消毒液が奥まで届かない
- 細菌が隠れやすい
- 詰める薬が密着しにくい
という問題が起こります。
そこでEDTAを使用すると、このスメア層を溶かして除去できます。
つまり、
「歯の中をきれいに掃除するための洗浄液」
というイメージです。
なぜ2種類を使うの?
患者さんから
「薬は1種類ではダメなの?」
と質問されることがあります。
実は、
- 次亜塩素酸ナトリウムは細菌や神経を溶かすのが得意
- EDTAは削りカス(スメア層)を除去するのが得意
と、それぞれ得意分野が違います。
例えるなら、
- 次亜塩素酸ナトリウム=洗剤
- EDTA=水アカ取り
のような関係です。
どちらか一方だけでは十分な清掃ができないため、組み合わせて使用することでよりきれいな状態を目指します。
洗浄液だけで治るわけではありません
もちろん、薬だけで治療が成功するわけではありません。
根管治療では、
- 正確な診断
- 根管の長さを正確に測定
- 適切な器具による清掃
- 十分な洗浄
- 細菌が入らないよう密閉すること
これらすべてが重要です。
その中でも洗浄は成功率を左右する非常に大切な工程です。
洗浄液は安全なの?
歯科医院では適切な濃度・量・方法で慎重に使用しています。
歯の中だけで作用するよう細心の注意を払いながら治療を行っていますので、過度に心配する必要はありません。
万が一、治療中に違和感や痛みを感じた場合には、すぐに担当医へお知らせください。
よくある質問
根管治療は何回くらい通いますか?
感染の程度によりますが、一般的には2〜5回程度が目安です。
洗浄すると痛いですか?
通常は大きな痛みはありません。
ただし炎症が強い場合は、一時的に違和感や軽い痛みが出ることがあります。
神経を取った歯は長持ちしますか?
適切な根管治療と、その後の被せ物・定期メンテナンスによって、長期間使用できるケースは多くあります。
まとめ
根管治療では、目に見えない細菌との戦いが重要です。
そのため、
- 次亜塩素酸ナトリウムで細菌や感染組織をしっかり洗浄し、
- EDTAで削りカス(スメア層)を取り除くことで、
根管内をできる限り清潔な状態に近づけます。
歯をできるだけ長く残すためには、適切な診断・精密な治療・十分な洗浄が欠かせません。
「歯を抜きたくない」「神経の治療について詳しく知りたい」という方は、お気軽にご相談ください。
浜松市で根管治療をご検討中の方へ
大森歯科医院では、患者さん一人ひとりのお口の状態を丁寧に診査し、できるだけ歯を残すことを目標に根管治療を行っています。
「他院で抜歯と言われた」「歯の痛みが続く」「根管治療について詳しく知りたい」という方も、お気軽にご相談ください。

